例えば、
ラッカーフィニッシュのほうが塗装が薄いためギターの鳴りがいい、とか、
オールドギターは木材が乾燥しているため鳴りがいいとか、
オールドギターのピックアップは経年変化で磁力が弱まって枯れた音がする、とか。
大手楽器販売店のイケベ楽器店のWebサイトで、
有名なギブソン社のレス・ポールモデルなどに、重さが記載されているのは、
このような逸話(信仰)から生まれた判断なのではないかと思われる。
今日、たまたまCNET JAPAN(IT系のニュースサイト)を見ていたところ、
なぜかギブソン社のナッシュビル工場のフォトレポートが掲載されていた。
機械によって穴と溝がカットされた2本の未完成ギター。制作工程全体のうちで手作業でない数少ない作業の1つだ。との説明がなされた写真を見ると、レス・ポールと思しきギターは穴だらけである。
何故かすごいショックを受けた。
当然、穴を開けるという工程が増えればコストは増す。
ギブソン社は、レス・ポールモデルに穴を開けたほうが良い音がするという考えなのか、
それとも、穴を開けて軽いギターにしたほうが多く(高く)売れるという考えなのか。
エレキギターは、単なる工業製品と言ってしまうこともできるが、
そこに弾き手の色々なストーリーや思いが詰まった「夢商売(夢を売るビジネス)」の側面も否定できない。
それをこのような形でまざまざと見せつけられたようで、ちょっと寂しい思いがするのだ。
補足説明:
ギブソン社のレス・ポールモデルというギターの製造年の古いモデル(1957年~1960年くらい)は、
有名なミュージシャンが多数使ったことで、非常に高値で売買されている。
そのため、ギブソン社は自社で1959年モデルのレプリカを、通常のラインとは別に高額な金額で製造・販売している。
が、かつての古いモデルにおいては、ボディーの内部構造が穴だらけであったという事実はない。
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