唐突だが、完結出生児数という言葉をご存知だろうか。
私も知らなかったので、この場を借りて広めちゃう。
完結出生児数とは、ほぼ子どもを生み終えた結婚持続期間15 ~19 年の夫婦の平均出生子ども数と定義されている。
ざっくばらんに言えば、一組の夫婦が産む子どもの数の平均値だ。
昨今、少子化少子化と騒がれているから、
この完結出生児数も当然に下がっていると思っていた。
で、私と同じように感じていた方は、国立社会保障・人口問題研究所が発表した、
夫婦の出生力のページをご覧いただきたい。
1972年以降現在に至るまで、完結出生児数は変わっていない。
では、よくニュースなどで話題になる、低下し続けている「出生率」とは何か。
これも単純化していえば、一人の女性が産む子どもの数の平均値だ。
日本で使われる出生率とは、合計特殊出生率を指す。
こちらは、ニュースなどでもご存知のとおり、低下の一途をたどっている。
前述のように、結婚した夫婦は、なんだかんだで30年前から変わらずに平均2.2人の子どもを作っている一方で、出生率は低下し続けている。
どうしてこのような現象が起こるかといえば、単純に「結婚をしない」という選択をしている人が増えているからだ。
ちょっと前、「婚活」って言葉が鬱陶しいなと思っていたけれど、
人口の減少を少しでも避けるために、マスコミを使って「婚活」と騒ぎ立てた方針はとても正しいと思えてきた。
ちなみに、厚生省大臣官房政策課調査室が1997年10月27日に発表した、
少子化に関する基本的考え方については是非ともご一読いただきたい。
12年も前に、現在の日本で問題とされていることが、ズバリズバリと予言されている。
国益とは何か。官僚の仕事とは何かということを垣間見た気がした。
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