渡辺がインターホン越しに話しかけた後にドアを開けたので、
誰かと思っていたら金井さんであった。
金井さんは先日テンダを退職された。
うちの会社の近所に住んでいることから、こうして時々顔を出してくれる。
「これ、良かったらどうぞ」と紙袋を手渡してくれ、
中を覗くとおにぎりとタッパーが入っていた。
「ゴーヤチャンプル作ったんですよ。お腹空いてるかなと思って」
それだけ言い残すと帰ってしまった。
いただいた手前、面と向かって言えなかったのだが、私はゴーヤチャンプルが苦手だ。
以前、沖縄料理の居酒屋でゴーヤチャンプルを初めて食べてみた折、
ゴーヤ独特の苦味が口に合わなかった。
それ以来、ずっと避けてきた料理の1つだ。
ただ、今回はせっかく手作りの料理をいただいて、一口も食べないというわけにはいかない。
そこでせめて一口は食べて、後はゴーヤチャンプルが好きな渡辺にあげてしまうつもりだった。
恐る恐る一口食べてみる。
するとバカ美味である。
ゴーヤ独特のあの苦味がまったくと言っていいほどない。
結局、一口食べたら渡辺にあげるつもりが、
一口だけ渡辺にあげて、後は全部私が食べてしまった。
おかげで、ゴーヤチャンプルに対する苦手意識が一気に吹き飛んだ。
金井さんご馳走様でした。それと、ありがとう!
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- ゴルゴ13と膨らむ妄想 - 2009年6月14日
夏はやっぱりゴーヤだぜ!
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