2009年8月30日日曜日

いなげやとサライ

妻の実家滞在2日目。
特に予定もなかったため、息子と近所を散歩することに。

歩き始めて5分くらい経過した頃、息子がいなげやに行きたいと言う。
いなげやとは小川町駅近くにあるスーパーで、歩けば30分以上かかる場所にある。

私「いなげやは遠いよ。歩きじゃ無理だよ。」
息子「行けるよ。」
私「途中で疲れても肩車とかおんぶはしないよ。ちゃんと歩ける?」
息子「歩けるよ。」

何が息子をいなげやへ駆り立てるのか。
いなげやは失礼ながら何の変哲もない、よくあるスーパーである。
不思議に思った私は息子に問いかけた。

私「いなげやに行って何したいの?」
息子「いなげやにはガチャガチャがいっぱいあるんだよ。」

ははぁーん。
これはいなげやでガチャガチャ(ガチャポン)を私にねだろうとしているのだな、と。
息子の目論見がわかった私は、

私「でも、パパ、お財布持ってきてないよ。」

実際に私は財布を持っておらず、仮に持っていたとしてもガチャガチャを買ってあげる気はなかった。
すると、息子から予想外の返事がきた。

息子「いいよ。いなげやへ行く。」

最早わけがわからなくなった私は、腹をくくりいなげやまで歩くことにした。
それから30分ほど経過した頃、「近所の散歩」からいつまでも戻ってこないことを心配した妻から連絡があった。
ほどなくして妻も合流し、ともにいなげやへ向かった。

それからさらに30分、家を出てから約1時間後、いなげやに到着した。
到着するなり息子は満面の笑みで私に言った。
「パパ、無理だって言ったんだよ。」

私は、どうせ途中で諦めるだろうと思った自分を恥じるとともに、息子の成長をたくましく思った。
そして、なぜ息子が私にガチャガチャを見せたかったのかも謎だ。

妻と私は、昨晩から放映している24時間テレビよりも一足先に、
息子のためにサライを歌った。

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