2009年6月25日木曜日

秋葉原とotto

神田での打ち合わせが終わった後、渡辺を付き合わせ秋葉原へ向かった。

ここ数日、社内のサーバやネットワーク周りのことをやっていたら、
ちょっと昔のことを思い出し、ハードウェア好きの血が騒いできたのだ。

9年前の2000年。社会人1年目。
夏が終わる頃、ネットワークエンジニアになりたいと思うようになっていた私は、
週末になるとよく秋葉原へ出かけていた。

中古のサーバ機やネットワーク機器を物色するためだ。

Windows NT Server 4.0やCISCOのルータの勉強をしたかったのだが、
当時のテンダの社内には、「遊んでいる」サーバ機はなかった。
高性能なCISCOのルータやスイッチを必要とするネットワーク環境でもなかった。

ましてや、ネットワークを担当しているわけでもない、
新卒の若造にそんな勝手が許されるわけもなく、
勉強したいと思ったら自前で揃えるしかなかったのだ。

いや、言えばやらせてくれたのかもしれないが、
言う度胸がなかったのと、それしか思いつかなかった。

当時、10万円以下で購入できるような格安PCサーバは販売されておらず、
新品のサーバは非常に高額なものばかりだった。(少なくとも私にとっては)

どなただったかは忘れてしまったが、
テンダの先輩が秋葉原になら中古のサーバ機が売っていると教えてくれた。
逆に言うと、そのくらいのことを知らないほどに私はド素人だった。

それまで、秋葉原には何度も行っていたが、
目的は自作PCのパーツを買うためで、
サーバとかネットワークの専門店があることは知らなかったのだ。

それで、初めてottoへ行った。
中古機といえども、それなりの金額はするだろうと思い、貯金の全額、約20万円を財布に忍ばせて。

すると店内には、中古サーバ機がずらりと並んでいた。
その数にも圧倒されたが、値札を見てもっと驚いた。
Windows NT Server 4.0を動かすには十分すぎるほどのスペックの中古サーバ機は3万円程度だったからだ。

私は1台のサーバ機とハードディスク、それとメモリを全部中古で購入し、
盗まれたらどうしようという要らぬ心配をして、タクシーで帰宅した。
本当に、恥ずかしいほどにワクワクしながら。

そんなことを思い出しながら、久しぶりに向かった秋葉原。
景色はがらりと変わってしまい、道に迷ってしまった。
Laoxのザ・コンピュータ館が閉店していたのことを初めて知り、寂しさがこみあげてきた。

かつて、サーバ機を買った場所は、ネットワーク専門店になっていた。
店員さんに聞いたところ、PCサーバ専門店は別の場所にあるという。

時代の移り変わりを肌で感じ、戸惑いと少しの寂しい思いはしたけれど、
秋葉原の街を去るときには不思議と「やるぞ」という気持ちになっていた。

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