昼食時、ビックカメラに寄りたい用事があり、
ついでに近くのマクドナルドで食事を済ませようということになった。
メニュー表を見る。
あるではないか、ベーコンポテトパイ。
声には出さなかったが、心の中で思わずうなる。
作るのに少々時間がかかるというので、番号札を受け取りテーブルで待つ。
数分後、できたてのベーコンポテトパイが運ばれてきた。
持った瞬間、その熱さがわかったが、
私は、口の中を火傷しても構わんばかりの勢いで一噛した。
美味しんぼの16巻に「50年目の味覚」という作品が収録されている。
主人公の山岡士郎たちがビアホールに行ったところ、
金婚式のお祝いに来た老夫婦と相席になった。
聞けば、その老夫婦はその日が金婚式ということに加え、
ビールを50年ぶりに飲むというのだ。
50年ぶりのビールをグイっと飲んだ老夫は、山岡たちの期待に反して困惑気味の表情を浮かべる。
そして山岡たちに聞くのだ。
「本当にこのビールは美味しいですか」
「いや、それ以前にこれはビールですか」
ベーコンポテトパイを食べた私の感想はまさに、この老夫だ。
老夫の台詞を借りる。
「あまり長い間憧れ続けたので、私の頭の中で実物以上に美味しいものが膨れ上がっていたんでしょうな。」
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