2010年1月6日水曜日

Res Paulは穴だらけ?

エレキギターほど、どこまでが本当でどこからが非科学的かわからない話が横行しているものはないのではないかと思う。

例えば、
ラッカーフィニッシュのほうが塗装が薄いためギターの鳴りがいい、とか、
オールドギターは木材が乾燥しているため鳴りがいいとか、
オールドギターのピックアップは経年変化で磁力が弱まって枯れた音がする、とか。

大手楽器販売店のイケベ楽器店のWebサイトで、
有名なギブソン社のレス・ポールモデルなどに、重さが記載されているのは、
このような逸話(信仰)から生まれた判断なのではないかと思われる。

今日、たまたまCNET JAPAN(IT系のニュースサイト)を見ていたところ、
なぜかギブソン社のナッシュビル工場のフォトレポートが掲載されていた。

機械によって穴と溝がカットされた2本の未完成ギター。制作工程全体のうちで手作業でない数少ない作業の1つだ。
との説明がなされた写真を見ると、レス・ポールと思しきギターは穴だらけである。

何故かすごいショックを受けた。

当然、穴を開けるという工程が増えればコストは増す。
ギブソン社は、レス・ポールモデルに穴を開けたほうが良い音がするという考えなのか、
それとも、穴を開けて軽いギターにしたほうが多く(高く)売れるという考えなのか。

エレキギターは、単なる工業製品と言ってしまうこともできるが、
そこに弾き手の色々なストーリーや思いが詰まった「夢商売(夢を売るビジネス)」の側面も否定できない。

それをこのような形でまざまざと見せつけられたようで、ちょっと寂しい思いがするのだ。

補足説明:
ギブソン社レス・ポールモデルというギターの製造年の古いモデル(1957年~1960年くらい)は、
有名なミュージシャンが多数使ったことで、非常に高値で売買されている。
そのため、ギブソン社は自社で1959年モデルのレプリカを、通常のラインとは別に高額な金額で製造・販売している。
が、かつての古いモデルにおいては、ボディーの内部構造が穴だらけであったという事実はない。

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