昼食をとりながら、定期購読をしている日経ビジネス(2009.9.28号)を読む。
48ページから特集されていた「稼ぐ介護産業」は非常に興味深いものであった。
中でも、夢のみずうみ村という通所介護施設の取り組みが面白い。
一般的な通所介護施設は、介護職員が徹底的に訪れた高齢者の世話をするスタイル。
気がつけば、如何に高齢者に楽をさせるかに目的が転嫁していることがある。
これでは、「何でもしてくれる」介護職員に対し、高齢者は楽をするための要求はエスカレートしてくだろうし、
介護職員にとっても辛い職場になりかねない。
しかし、この夢のみずうみ村では、
利用者(高齢者)が100種類以上のメニューの中から、1日の行動を自分で決める。
カラオケ、麻雀、料理教室、プールなどだ。
一見、介護と関係なさそうなメニューばかりだが、
カラオケ→声を発し腹筋を鍛える
麻雀→頭と指先を使いボケを防ぐ、仲間とコミュニケーションをとる
料理教室→指先の筋力を鍛える
プール→足腰を鍛える
など、利用者の介護度を軽くするために考え抜かれたメニューなのだ。
実際に、夢のみずうみ村に2年間通った高齢者の約9割が、介護度を維持・改善したそうだ。
この記事を読んで、あらためて感じたことは、如何なる年齢になっても生きる目的(楽しみ)が必要だという事だ。
生きる目的さえ見つけることができれば、何歳になっても人間は成長する。
いつかは自分に訪れる高齢期。
いつかは自分も通うかもしれない介護施設。
この特集では、新たな介護のあり方を見た気がした。
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