「マックは勘弁してください。」
哀願するように、でも強い意志を感じさせる眼差しで渡辺が言う。
毎月15日は当社の給料日だ。
給料日の昼休みには恒例となっている行事がある。
渡辺が銀行のATM巡り(3箇所)をするのだ。
渡辺はなんだかんだ理由をつけて、そのATM巡り(3箇所)に私を付き合わせる。
用事が済むと、そのまま昼食をとろうという話になる。
次にはどこで昼食を取るかという点に話題が移るのは当然の流れだ。
冒頭の台詞は、その流れの中での渡辺が放った開口一番。
聞けば今朝もマックグリドルを食べてきたそうだ。
別段ハンバーガーが食べたかったわけではない私。
ハンバーガーが食べたいものの、今朝すでに食べたマクドナルド以外にして欲しい、
渡辺の台詞にはそんな思いが込められているとあえて曲解。
そんなわけで昼食をウェンディーズで取ることにした。
凛とした様でサラダのふたをあける渡辺。
健康を気にしながらも、しっかりハンバーガーは食べる。
繊細さと豪快さが同居する男である。
教授がこのお店に行くことをお望みです
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